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ESLA製ノートPC「VERUGA 5000」で、デュアルOS化を試してみた!

「Quadro RTX™ 5000」 を搭載したハイエンド・モバイル・ワークステーション
ELSA VELUGA 5000(エルザ ベルーガ)は、高性能プロ向けグラフィックス Quadro RTX™ 5000 とインテル® Core™ i9-9880H または i7-9750H プロセッサを搭載した薄型・軽量ボディに 15.6 インチの広視野角 4K(3840×2160)UHD 高精細液晶ディスプレイを組み合わせた、「ハイエンドモバイルワークステーション」です。
ELSA VELUGA 5000(エルザ ベルーガ)には、Windows® 10 モデルと、Ubuntu 18.04 モデルの2種類がリリースされています。Windows® 10 モデルは、デザイナーやディレクターなど打ち合わせが多い方のオフィス内での持ち運びから世界を飛び回るクリエイターやエグゼクティブの方まで、マシンパワーと可搬性の両方を必要とされる皆様へ最適な1台です。Ubuntu 18.04 モデルは、NVIDIA CUDA と NVIDIA Docker 2、Docker Engine Community をプリインストールした特別モデルで、ディープラーニング利用の実務から研究開発まで、幅広い用途へ対応します。
ELSA VELUGA 5000(エルザ ベルーガ)の詳細スペックは、メーカーサイト をご覧ください。
Windows® 10 モデルに、Ubuntu 18.04 をインストール!できるかデュアルブート!
ELSA VELUGA 5000(エルザ ベルーガ)の最大の特徴であるハイエンド・グラフィック「Quadro RTX™ 5000」を最大限に活用したい!WEB ページ用の画像・動画編集用途と、ディープラーニングの開発・デモ用途として、1 台の VELUGA 5000 で持ち運びできるように、デュアル OS にチャレンジしてみました。
Windows® 10 モデルをベースにするか、Ubuntu 18.04 モデルをベースにするか、悩んだあげく・・・トラブルが起きそうな Windows® 10 モデルをベースにして、Ubuntu 18.04 をインストールしてみました。
期待通りにトラブル発生です!

独自のシェルスクリプトで、各種ドライバを自動インストール

Linux は Windows と違ってドライバのインストール・増設 HDD/SSD の設定等をするのは一筋縄ではいきません。弊社では、月間数十台の Linux モデルを出荷していますので、それをコマンドで一から入れるのは大変です。これを解決するのが独自のシェルスクリプトで、それを実行してドライバ類を自動インストールしていきます。NVIDIA グラフィックが搭載されている PC/Workstation にはドライバを必ずインストールします。(インストールを行わずに使用すると、動作が不安定になったり計算速度が遅くなったりしてしまいます。)
今回もこのシェルスクリプトを使用して、Nvidia ドライバ類等を入れていきます。
今回は、ELSA VELUGA 5000(エルザ ベルーガ)のWindows モデルに、Ubuntu をデュアルブートできるようにインストールしてきます。インストールする際に、元々入っている Windows 10 を消さないように注意が必要です。弊社でインストールする際は、自動パーティション設定ではなく手動でパーティション設定を行っています。自動で作成するよりも使い勝手が良くなります。(自動がダメというわけではありません)
インストールが完了すると再起動を行います。ログインを行い、まず最初に SSH-Server をインストールします。(SSH-Server はカーネルアップデート等で、NVIDIA ドライバが外れてしまった場合、ログイン画面が出てこない場合があります。その際、他の PC からログインしドライバの再構築を行う際に便利です。)


SSH を入れたら、いよいよ NVIDIA ドライバ等を入れていきます。いつものようにシェルスクリプトを実行してドライバを入れていきます。入れ終わったら、いよいよ再起動を行います。
再起動を行ったらログイン画面が出て・・・出てきません・・・
黒い画面に文字が出て止まってしまいました・・・
やはり、期待通りのトラブル発生です。ここからがエンジニアの腕の見せ所です。「Ctrl」+「ALT」+「3」のキーを押して CUI モードに入るとCUIでのログインはできます。
しかし GUI でのログインができない・・・
困りました・・・
困ったときは、初心に帰ります。手動でインストール!
入れ方を間違えたのか・・・そこで先程入れた SSH で対象の ELSA VELUGA 5000(エルザ ベルーガ)にログインし、色々と原因を調べていきます。困ったときには、初心に立ち返ることが一番ということで、シェルスクリプトはやめて手動でインストールしていきます。
#インストール前準備で、「nouveau 除外設定」の追加
sudo bash -c "echo blacklist nouveau > /etc/modprobe.d/blacklist-nvidia-nouveau.conf"
sudo bash -c "echo options nouveau modeset=0 >> /etc/modprobe.d/blacklist-nvidia-nouveau.conf"
sudo update-initramfs -u
#ここで再起動します
sudo reboot
#コンソール画面で再ログイン、nouveau が読み込まれてない事を確認します
lsmod | grep nouveau
#ドライバインストール
sudo sh NVIDIA-Linux-x86_64-440.44.run
実はここで秘密のオプションコマンドが必要


色々と調べていくと、シェルスクリプトに記述しているあるコマンド(先ほどの秘密のコマンド)が悪さをしていました。(ここまでたどり着くのに結構な時間がかかりました)
Linux OS を再インストールして、修正したシェルスクリプトで再チャレンジ。
無事にログインでき Nvidia_Samples コンパイルまでできました。
ここまで来るのに、かなりの時間を費やしましたがなんとうまくいきました!最後に、NVIDIA サンプルの nbody を実行して、最終の動作確認をすれば終了。。。と思いきや、nbody を閉じると。。。
「メモリコアダンプ」が発生してしまいました。
また、困りました。
またまた初心に帰り、もう一度、手動でドライバをインストールして、CUDA も手動でインストールしてみました。
#CUDA インストール
sudo mv cuda-ubuntu1804.pin /etc/apt/preferences.d/cuda-repository-pin-600
sudo dpkg -i cuda-repo-ubuntu1804-10-2-local-10.2.89-440.33.01_1.0-1_amd64.deb
ここからいろいろと必要なコマンドを入力していきます。
だめです。手動でも同じ現象が。。。
迷走していく予感がしましたが、ここであることに気づきました!期待を込めて、再度 CUDA をインストールすべく、コマンド入力。。。うまくいきました!トラブルが続くと基本的なことを見逃しがちです。こんな簡単なことだったとは。
ある重要なコマンドの入力が微妙な調整が必要でした。
これで症状は改善されたので Docker2 をインストールし、NGC(Nvidia GPU Cloud)を動かします。TensorFlowのImageをダウンロードし、動かすと TensorFlow を無事に動かすことができました。これで、デュアル OS のディープラーニング・モデルが完成です。
NGC(Nvidia GPU Cloud)については、今後ご紹介できればと思っています。
