久留米大学が地場産業とのつながりを重視していることを背景に、現在は生物学の観点から、久留米絣に用いられる藍染めの科学的プロセスの解明に取り組んでいます。藍染めとは、生物学的に説明すると「還元力のある菌を増やして染め物をする」仕組みです。ところが、ある藍染め工房を調べてみるとpH10～11というアルカリ性の高い環境下で微生物発酵が始まることが判明したのです。生物学的には信じられないようなこの事実は、世界でも類を見ない特殊な菌の存在を示していると言えます。伝統技術を支える菌の存在や性質を明らかにするなど、科学的な情報提供による地場産業のサポートを行っています。

CPUとメモリの性能です。計算は単純なのですが、量が多いので、CPUがそこそこ速くてメモリをたくさん積んでいるものを求めていました。
生物の遺伝情報を調べて解析するには、計算能力の高いコンピュータが不可欠です。ただし、私の研究対象は微生物なので、ゲノムサイズは500万ほどで、動物や人間に比べるとサイズは小さいのです。ハイスペックすぎてもコストパフォーマンスが悪いので、計算能力とコストの兼ね合いには配慮しました。

１つの微生物の計算に、ロースペックな時は5時間ほどかかっていましたが、今は3分に短縮。1日に２つ、３つしかできなかったことが、思い立った時に、デスクサイドで10個、100個と処理できるようになり、研究スピードが上がりました。
また、UNIXマシンになったことで、他の研究者が使っているフォーマットと同じものが使える環境が整い、プログラムのコンパイルなどがやりやすくなりました。

強アルカリ性の中で生きることができて、還元力がすごく高い微生物が特定できたら、それを産業廃棄物処理に応用できるのではないかと考えています。従来、還元剤などの化学物質で処理してきたことを、微生物でできるようになれば、最終的に有機物として処分できるので環境面へのメリットは大きいでしょう。
こういう研究ではたくさんのデータから共通項を見つけ出し、どういう仕組が内包されているかを見つけるのが大事なので、大きなデータセットを用意しやすくなったのはありがたいことです。マシン環境が整ったので、まずはいろいろな微生物を片っ端から調べてデータを蓄積することから始めたいと思います。

他のメーカー品とも比較検討しましたが、価格面のメリットもありアプライドさんからの購入を決めました。６コアCPU×４でカスタマイズしたものを納品してもらいましたが、不具合もなく順調に作動しています。

アプライドさんはパソコンの導入などでしばしば久留米大学にも来ているようで、他のキャンパスや研究室に寄ったついでに顔を出してくれます。フレンドリーにお付き合いできるので、必要なものがある時も声をかけやすくて助かっています。

本製品 CERVO Grasta Type-ES シリーズは、こちらをご覧ください。