【導入事例 Vol.17】
岡山大学 講師 児玉 紘幸

■経歴

岡山市中区出身。同志社大学を卒業後、同志社大学大学院工学研究科機械工学専攻博士後期課程を修了し、博士号を取得。兵庫県立大学大学院工学研究科助教を経て、現職に至る。
「学生時代の研究テーマを極めていったらどうなるのだろう、という思いで今に至っています」

■先生が取り組まれている研究を具体的に教えてください。

主にデータマイニングと言われる技術を使って、ものづくりの分野に応用していく研究をしています。研究の内容でいうと、さまざまなメーカーの工具カタログから、工具を使うにあたり最適な条件を決めるための支援システムをデータマイニングの技術を使って作っています。
また、その最適な条件を決めるのに重要なパラメータは何であるか、なぜそのパラメータが重要であるのか、それらは通常は暗黙値で“見える化”することはできませんが、データマイニングを使うことで“見える化” するといった研究をしています。

■研究のなかで、ワークステーションはどのように活用されていますか。

時系列データとよばれるデータがあるのですが、そのデータを解析するためにはディープラーニングのソフトなり、あるいはそれに付随したパイソンが入っているようなソフトを使わなければならないので、そのためにワークステーションを活用しています。

■研究の成果は、どういったところに生かされていくのでしょうか。

例えば、CAMソフトというソフトがありますが、そのソフトの中で切削工具を選んだときに、従来は自動で決められなかったその工具の最適な運用条件が、私が作ったシステムを使えば瞬時に決められる、ということが可能です。



非熟練の技能者にとっては、その工具の最適な運用条件を決めることは非常に難しく、それが決められるようになるには熟練の技能者にならなくてはいけません。そのためにはコストも年月もかかってしまいますが、切削工具の形状だけで使い方が瞬時に分かるこのシステムを使っていただければ、早いうちから熟練技能者にも劣らないものづくりができると考えています。



それによって、ものづくりにおける技能者の減少や国外への技能者の流出、あるいは若手や海外から来た労働者の育成、そういった場面での手助けができると思いますし、日本の根幹を支えるものづくりを担う中小企業の方々に向けて支援できるシステムとして、生かしていただきたいと思います。

■ワークステーションの購入にあたり、最も重視したスペックは何でしょうか。

実は初めて購入したのですが、スペックよりも値段を重視しました。ディープラーニングの商品はいくつかラインナップがありましたが、カスタマイズをせずに一番安価なモデルを購入してどういう効果があるかだろうか、という視点で選びました。

■ワークステーション購入後は、研究にどのようなメリットがありましたか。

ワークステーションを使わないとできない解析があるので、それが行えるようになったのがメリットです。ただ、昨年の春に購入したのですが、まだそのメリットを活かせていないようにも思うので、使い方に慣れてもっとうまく使いこなしたいと思っています。

■もっとうまく使いこなしたいということですが、具体的には?

例えば時系列データを無線で飛ばし、ワークステーションで受信して、そのままリアルタイムに時系列データから特徴を抽出できるようなシステムができないかと。そういうシステムで解析できるようになれば、より嬉しいなと思います。